茨城県庁HPより
知事定例記者会見 要旨 9月29日(金)
朝日A(幹事社):今,廃線問題になっている鹿島鉄道なのですが,月内に協議会を開くということを前回の記者会見でも知事はおっしゃっていたかと思うのですが,現在の状況について,まず教えていただきたいと思います。
知事:できるだけ早く(開きたい)と思ってはいるのですが,今,(沿線住民の間で)いろいろ動きが出てきております。ご承知のように鹿島鉄道存続再生基金として寄付金募集が進められているところでして,こういう形で一生懸命やってくれているので,私のほうからも担当の職員に話しまして,県としてもいろいろ関係するところなどに働きかけて,寄付ができるだけ多く集まるように協力したらどうかということもやっておりまして,県でも幾つかの企業その他にも訪問をさせていただいております。
現在,寄付予約額が,昨日現在ですが,946名で1,765万円になっております。これを多いと見るか少ないと見るか,難しいところでありますが,彼らは募集期間を8月から9月まで,そして,2億円で2年間の存続資金相当額ということで募集を始めておられます。鹿島鉄道を存続させていくということになりますと,(例えば)国の近代化設備整備費補助も再生計画の承認を受けた事業者に対して補助されるわけです。その場合には5年存続させなければ承認されないといったこともあって,彼らはとりあえず2年といっていますが,2年間ということではなかなか公的支援を継続するには難しい期間なのかなということもあり,5年以上を目安と考えざるを得ないと思っております。その場合に,できるだけ寄付金を多く集めていただいた中で解決策が考えられるかどうかということになりますので,先ほど申し上げたように,県も応援して,どのぐらいまでいけるかというのを,9月といわずに少し様子を見てみたいと思っております。
そして,一方で,前回,協議会を5月に開催しているのですが,その後,我々もいろいろなところの意見なども聴いてまいりましたが,状況的には大きな変化は出ていない状況にございます。
したがって,できるだけ早く方向を決定しなくてはいけないのですが,今のところ,10月いっぱいに結論を出せば何とか間に合うのではないかということでありますので,寄付金の状況なども見ながら,方向性を決めていきたいと思っています。
朝日A(幹事社):協議会については10月中に開くという方針でよろしいですか。
知事:そうしていかなくてはいけないものと思っております。
朝日A(幹事社):わかりました。
朝日B:鹿島鉄道の件で,10月までそういうことを続けるとなると,大体廃線する前提で進めると,バスの代替案などの検討はもう9月ですから進めなければいけないと思うのですが,存続と廃線と両方の面で併行して頑張っていくということでよろしいのでしょうか。
知事:そうですね。廃線を,もし決定したときに間に合わないということになってしまっては困るわけですから,(そういったことも)頭に置いていかなくてはいけませんが,ただ,10月いっぱいであればまだ間に合うということです。
それから,我々のほうとしても,先ほどもちょっと申し上げましたが,例えば,乗客を増やすためにいろいろな方策が考えられるのではないかということで,これまでも企業とか高校にも利用を働きかけてきましたが,8月を見ると,学生,通勤客以外のところが大変伸びていて,全体でも前年対比で久方ぶりに乗客が増えているのです。
そういったこともありますので,どうやればお客を増やせるか。例えば,今,自衛隊の方々は利用していないのですが,自衛隊の方々などにも利用してもらう方策などが考えられないかといったことも含めて,いろいろと勉強しています。
朝日B:代替のバスの場合は認可みたいなものが必要だと聞いているのですが,それはもう進めているのですか。
知事:10月いっぱいぐらいであればまだ間に合うのだそうです。
朝日B:県が今まで以上に費用として支援しないと,多分,存続がなかなか難しいのではないかなという現状があると思うのですが,県としてお金を注ぎ込むという条件として,利用促進の面で今までよりも現状として上がるというのは最低限の条件として挙げられるのでしょうか。
知事:県から補助金を出す条件という以上に,会社のほうが経営を続けるかどうかという判断をするための条件のほうが,きっと厳しいものと思います。ですから,今おっしゃられたようなことは,当然,県が補助しても,将来(存続する見込み)が全然ないのだったらやめますよということになるかもしれません。そちらのほうが私はこれからポイントになってくるのかなと思っています。