2006年10月3日 東京新聞
鹿島鉄道存続へ募金
1カ月で1920万円に
鹿島鉄道(石岡−鉾田間)の存続を訴える市民グループ「『鹿島鉄道』存続再生ネットワーク」(長谷川功代表)は二日、八月下旬から呼びかけてきた寄付の申し込みが約千九百二十万円に達した、と発表した。
同ネットワークの会員らは、新聞折り込みや自治会、町内会を通じて約四万部のチラシを配布して募金を呼びかけたところ、同日現在で、メールやファクスで二千二百三十件の申し込みがあった。石岡、小美玉、行方、鉾田四市の沿線住民が四分の三を占めているが、中には北海道や沖縄の住民もいるという。沿線の法人からも三百五十万円の申し込みがあった。
同ネットワークは、二年間の鉄道存続に必要とされる二億円を寄付の目標にしている。長谷川代表は「沿線でチラシを配り終えていない地域もある。期限は決めず、今後も募金活動を続けたい」と強調している。
同鉄道の存続問題をめぐっては、橋本昌知事が「二年間は、公的支援を継続するにしても難しい」とする一方で、募金活動について「県も応援して、少し様子を見てみたい」との考えを示している。このため、公的支援を継続するかどうかについて最終決定する鹿島鉄道対策協議会は、当初予定した九月から十月中に延期している。 (布施谷航)