2007年3月27日 茨城新聞

鹿島鉄道手作り写真集 “温かさ”伝わる駅、車両収録
2007/03/27(火) 本紙朝刊 南西 A版 20頁
横浜の私立高生ら制作
 三十一日で廃線になる鹿島鉄道を撮影した手作り写真集「今日ものんびり鹿島鉄道」を、横浜市の私立武相高校鉄道研究同好会が制作した。全線、全区間で撮影した車両やホームの写真、路線図、歴史などを掲載。同会は「鹿島鉄道が残したものは何だったのかを考えるきっかけにしてもらえれば」と話している。

 同会が初めて鹿島鉄道を訪れたのは約二十年前。以来、風光明美な霞ケ浦沿岸を走る姿に魅力を感じ、何度も沿線を訪れた。
 写真集は当初「応援号」として企画。地元で高校生らも存続運動を繰り広げていることを知り、部員やOBたちが力を合わせた。だが、廃線が正式に決定したため「さよならカシテツ」をサブタイトルにまとめられた。
 同会顧問の山田京一教諭(50)は「同じ高校生として、通学の足が無くなる大変さを理解していたようだ。OBも愛着を持っていたので、廃線決定に驚いている」と語る。
 二〇〇四年四月から今年一月までに撮影したカラー二十九点、モノクロ九十二点を収録。鉄道に乗り沿線を旅する物語仕立てで、人との触れ合いや古い車両、駅の温かさなどを伝える構成になっている。
 山田教諭は「いずれ古い写真も集めて続編を作りたい」と話している。

 写真集はA5判三十二ページ。一般向けにも有料で配布している。一部千円(送料込み)。普通郵便で無記名の郵便定額小為替千円分を送る。あて先は〒222−0023 横浜市港北区仲手原2の34の1 武相高校鉄道研究同好会。