2007年2月18日 茨城新聞
残すぞかしてつ 市民ら「鉾田の良さ」PR |
2007/02/18(日) 本紙朝刊 第1社会 A版 23頁 |
地元野菜配布、湯茶の接待 本年度末の廃止が決まっている鹿島鉄道(石岡−鉾田間約二十七`)の鉾田駅(鉾田市鉾田)で、全国から訪れる利用客に「鉾田の良さ」をPRしようと、市民らが地元産野菜の無料配布や湯茶の接待、商店街マップの配布などに乗り出した。「(鹿島鉄道の存続を)あきらめるのは悔しい。何かできることを」と活動を開始。十七日からは、鹿島鉄道に対して廃止届を取り下げ営業休止を求める署名活動も始めた。 発起人は昨年八月、スウェーデンから同市に移り住んだヤン・へニックスさんと妻の由美・山中・へニックスさん、秋田県出身で同市内に嫁いできた吉田亜里子さんら。 由美さんによると、へニックスさん夫妻は、東京に住む由美さんの母親のため、老後は日本に定住しようと、たびたび帰国して首都圏で定住先を探し回ったところ、ヤンさんが北浦と海に囲まれ、比較的暖かい鉾田市を気に入って昨年八月から移り住んできた。 昨年暮れ廃線が決まってから、知人の吉田さんらと相談し、「鉾田市はこんなにいい所なのに。ネバーギブアップ」(由美さん)と活動を計画。市と地元農協の直売所などの協力を得てニンジンやミズナなどの農産物の無料配布、湯茶の接待、商店街マップや広報チラシの配布、近くの見どころ紹介などに取り組むことにした。 「鉾田市まちづくり推進会議・ネバーギブアップかしてつ」を立ち上げ、二月十日から毎週土曜、日曜を中心に活動を開始。地元の中学生、市民らが参加。自然発生的な取り組みが輪を広げている。 同会によると、初めて活動した十日からの三連休三日間には市から提供された広報資料のうち約千枚を配布した。 第二回の十七日には到着する車両を待って駅舎改札口脇などで中学生や市民ボランティアが参加、地元産のニンジンを配ったり、湯茶接待などを行った。 つくば市から来た夫婦は「イチゴ狩りの相談をしたら、連絡を取ってくれた。うれしい」と話していた。 活動予定は二、三月の土曜、日曜と祝日。同会では、「かしてつで全国から鉾田駅に来る人たちと交流しよう」と活動への参加を呼び掛けている。 連絡先は、代表の吉田さん пEファクス0291(34)1120。 |