2007年9月28日 常陽新聞
●バス利用の高校生らと意見交換
石岡市で代替輸送の対応協議
石岡市議会総務企画委員会(徳増千尋委員長)は27日、鹿島鉄道廃線に伴い4月からスタートしたバス代替輸送について、今後の対応を協議するため、沿線の高校生らで組織する「かしてつバス応援団」(円城寺祐香団長)幹部ら20人と意見交換した。議会として、実際にバスを利用する高校生の生の意見を聞く初の試み。今後の改善策や要望など、バス会社や市への働き掛けをより実効性あるものにしようと開かれた。
生徒らからは①停留所へのベンチの設置②登校時間帯の運行ダイヤをより密にしてほしい②混雑時でも運転操作が荒く危険を感じる―といった声が上がった。また、小川地区の市街地への乗り入れを現行の玉造地区同様に行うよう求める声や、登校時間帯の運行増は、試験運行で利用増が図れるか試みることなども提案された。
このほか引率の教師からも鹿島鉄道の最終年度黒字で沿線各市が支払わずに済んだ補助金を財源に、バス運行継続に係るサービスの維持や支援施策を進めてほしいといった声も上がった。
鹿島鉄道存続協議時にはなかった市議会と高校生の直接の意見交換で、来年度以降の運行規模縮小や運賃値上げなど、極めて厳しい状況が伝わる中、市議会として具体的対応を模索する上で不可欠と判断。委員会開催に合わせて開いた。
委員会では、8月に発足した鹿島鉄道沿線地域交通対策協議会に、同応援団をはじめバス運行事業者の参画を認め、新たな協議を進める方針が報告されたほか、10月2日に同協議会が龍ケ崎市を視察し公共交通機関に対する市民意識向上に先進的実績を学ぶことも報告された。