2007年5月2日 茨城新聞
鹿島鉄道保存へ募金 8800万円目標 鉾田の市民団体 |
2007/05/02(水) 本紙朝刊 第1社会 A版 23頁 |
駅周辺公園に 鉾田市の市民団体「鉾田ネバーギブアップかしてつ」(吉田亜里子会長)は一日、廃線となった旧鹿島鉄道鉾田駅の鉄道施設を保存、活用する「鉄道交通公園」構想の実現を目指し、敷地や車両の買収資金を捻出(ねんしゅつ)する予約制の募金を始めることを明らかにした。七月末までに約八千八百万円を集めるのを目標とし、ゴールデンウイーク明けの七日からスタートする。 同団体は鹿島鉄道廃線後の保存対策として、旧鉾田駅舎周辺約四百b区間の鉄路などの敷地(約一万五百平方b)とキハ6001型などのレトロ車両を利用して、希望者が車両を運転できる「鉾田駅鉄道交通公園(仮称)」構想を提案。鉄道会社に鉾田駅と関連敷地、車両三台の売却額の提示を求めてきた。 会見した吉田会長らによると、四月下旬に鹿島鉄道側から総額八千八百万円が提示され、売却期限を十一月末までと指定されたという。 募金は予約制で一口千円。会員が鉾田市内を中心に戸別訪問して協力を呼び掛けるほか、ホームページを開設して全国にも支援を訴える。期間は七月三十一日まで。予約が目標金額に到達すれば募金を回収、十一月末までに買収交渉をまとめたいとしている。 吉田会長は「まず市民に呼び掛け、全国の鉄道ファンらにアピールしていきたい」と話している。会員のヤーン・ヘニンクスさん(52)も「市民の手でどれだけのことができるか、頑張りたい。実現できたら夢はいっぱいある」などと話した。 「鉾田ネバーギブアップかしてつ」は二月に旗揚げ。旧鉾田駅を訪れる人々に鉾田市を紹介する活動と、鹿島鉄道に廃線届を取り下げて運行休止を求める署名運動を展開、一カ月半で約一万四千人の署名を集めていた。 |